TVアニメ第1期~第2期ではチーム総北のエースクライマーとして活躍し、第3期では渡英し少し離れた立場から総北高校の後輩たちを見守る巻島。そしてこの『弱虫ペダル Re:GENERATION』では、インターハイで戦う後輩たちのために、イギリスから応援に駆けつける姿が新作パートで描かれています。
―「弱虫ペダル」の第1期のアフレコが始まったのが2013年でした。
そんな前でしたっけ(笑)?最初の収録はTVアニメじゃなくてOVAで、(坂道役の)山下(大輝)くんと会ったのもそれが最初でした。彼の靴下のかかとに穴が開いてて、そういう意味でもすごく印象的でしたね。4年前か…そんな前な気がしませんね。
―それはなぜなんでしょう?
“ニュージェネ”になって、最初に出番があってからはアフレコ現場から離れていたんですけど、他の作品の現場とかで“ニュージェネ”のメンバーと会うと話を聞いたりするので、ずっと『弱虫ペダル』のそばにいる感じはするんです。だから、「ああ、もう4年も前か」っていう気がします。
―それこそ、坂道から手紙が届くイギリスの巻島のような…。
そうそう(笑)。7月に“ニュージェネ”の「ツール・ド・ヨワペダ」(アニメ『弱虫ペダル』のスペシャルイベント)があったじゃないですか?じつはそのイベントの日に、山下くんから「これからイベントです!頑張ります!」みたいなLINEが来たんです。普段わざわざそういう連絡が来ることはあんまりないんで、どうしたのかな?とは思ったんですけど、僕も「おう、頑張れよ」みたいな感じで返しました。
―理由は聞きましたか?
後日に食事に行ったときに聞いたんですけど、そうしたら、「新しいメンバーになって初めてのツール・ド・ヨワペダで、どんなイベントになるんだろう…ってドキドキだったり不安があったり」って。たぶん、最初は坂道と同じように、自分は新人で、先輩たちがまわりにいて引っ張ってもらっていたのが、ニュージェネになって、坂道も2年生になって、彼の中でより自覚が芽生えたんだと思います。
―すごく作品とリンクしていますね。その坂道を引っ張る巻島を演じてきて、第1期の最初の頃と今とでは、巻島の印象に変化はありますか?
すごくあります。もともとの巻島っていうのは自己流を貫く姿勢があって、周囲のことは気にせず、それこそ今回イギリスから帰ってくることを金城たちには連絡しないし(笑)。でも、総北で自分がクライマーとして高みを突き詰めていくだけだったのが、坂道が入部してきて、クライマーとして次を受け継いでくれる存在だと感じたことで、これまでと違うモチベーションが生まれたんじゃないかな。巻島を演じてる自分としては、彼にとって坂道との出会いは本当に大きかったんだなと、振り返ってみると思いますね。
―自分が登ることだけだった巻島の心の成長というところですね。
自分の走りを突き詰めるモチベーションから、坂道という存在を見つけて今までにない感情が生まれた。インターハイという大きな舞台で優勝を目指して一緒に戦う中で、坂道を、チームメイトを信じた。渡英のためにひと足早く退部することになって、坂道に対してハッキリと次を託した。巻島は段階を踏んで変化していったと思います。
―そして今回『弱虫ペダル Re:GENERATION』では、金城・田所と一緒に車でインターハイの応援に行きます。それって、すごく普通の大学生っぽいというか…。
そうですね。選手ではないから背負っているものがないし、現チームとの関係性はOBとしてのものだし。もちろんチームに期待はしているだろうし、レース次第ではやきもきするかもしれませんけど、それでも戦いに行くわけじゃないから、車の中の3人はすごく楽しいでしょうね(笑)。金城と田所と一緒にというのも巻島は嬉しいと思います。
―アフレコはいかがでしたか?
そこも本編とリンクしていて、レースじゃない、TVアニメ版だと予告編(Cパート)みたいなシーンを演じるわけじゃないですか?(田所役の)健太郎が濃い芝居してくるんですよ。それに負けじと僕と安元くんも芝居を盛って3人で刺激し合って。劇中と一緒で、レースは山下くんたちに任せて、僕たちは僕たちで別のところで巻島たちみたく大はしゃぎしている感じでした。「楽しんじゃえ!」「悪ノリしちゃえ!」って。NG出されたらもう1テイクやればいいやみたいな(笑)。
―(笑)。そんな大はしゃぎした『Re:GENERATION』をご覧になるファンの皆様にメッセージをお願いします。
巻島たちと僕らも同じで、ニュージェネのメンバーに託している気持ちもあるんです。だから、本編で新作パートを演じてはいますけど、感覚的には観てくださる皆さんの側に近いんですね。だから、皆さんと一緒に『Re:GENERATION』を楽しみにしてます。一緒に楽しみましょう!